お知らせ
現在当館では、鴎外が明治5年から大正11年に亡くなるまで拠点とした街・東京を、山手線の周辺地域にゆかりの文学作品、人物、絵図、写真等の資料から紹介しています。
目白にゆかりの人物として政治家・山県有朋ゆかりの資料を紹介します。
「椿山公八十生日」森鴎外自筆原稿『丁巳存稿』1917(大正6)年より
山県は目白台地の上に位置する広大な邸「椿山荘」に明治11年~大正6年本拠を置きました。明治39年、鴎外は山県と親しい友人・賀古鶴所と共に山県の短歌会「常磐会」の幹事となります。これが縁となり鴎外は、翌明治40年初めて椿山荘を訪れました。
この原稿は大正6年、山県数え80歳の祝いに贈られた漢詩の草稿です。この時「椿山荘」は既に人手に渡っており、漢詩にもそのことが詠みこまれています。
この場所は現在の「ホテル椿山荘東京」です。
コレクション展「東京・文学・ひとめぐり-鴎外と山手線一周の旅」は9月31日(日)まで開催しています(9月25日休館)。皆様のご来館をお待ちしております。
9月1日(土)、文京区内大学の有志の学生たちによるギャラリートークの第2回目を実施します!
現在開催中のコレクション展「東京・文学・ひとめぐり~鴎外と山手線一周の旅」より一部の資料について、学生それぞれが丹念に調査した成果を発表します。先日8月26日の実施時には大勢の皆様にご参加いただき、大学生ならではの解説が大変好評でした。
9月1日も14時~/16時~の2回開催(各回30分程度)です。
是非お気軽にご参加ください!(ご参加には本展観覧券が必要です)

8月28日(火)は第4火曜日のため全館休館です。
なお、8月29日(水)は午前10時から通常開館いたします。皆さまのご来館をお待ちしております。
<現在会期中の展示>
コレクション展「東京・文学・ひとめぐり~鴎外と山手線一周の旅」は9月30日(日)までです。
8月26日(日)、9月1日(土)、9月8日(土)の3日間限定で、文京区内大学の有志の学生たちによるギャラリートークを実施します!
現在開催中のコレクション展「東京・文学・ひとめぐり~鴎外と山手線一周の旅」より一部の資料について、学生それぞれが丹念に調査した成果を発表します。学芸員とはまた違った切り口の解説を聞きながら、コレクション展をお楽しみください。
各日、14時~/16時~の2回開催(各回30分程度)で、どなたでもお気軽にご参加いただけます。(ご参加には本展観覧券が必要です)
東京府設置から150年目の今年、本展では「東京」を舞台とした近代文学作品について、現在東京の都心を環状運転する山手線各駅周辺の地域に焦点を当て紹介しています。
森林太郎立案「東京方眼図」春陽堂 明治42年
現在一般的に使用されている方眼地図は、明治期の日本ではまだ目新しいものでした。鴎外は「東京方眼図」の作成を企画し、明治42年6月に一枚地図が、同年8月に地域索引等が収録された冊子が発行されました。冊子には、鴎外による地図の使用方法が添付されています。明治43年から雑誌「スバル」で連載された小説『青年』で、主人公の小泉純一がこの地図を手に東京を歩いたことでもよく知られています。
さてこの地図を本展になぞらえ改めて見ると、掲載区域が東京市内(15区)に限られていることが分かります。発行当時に開業していた、新橋、上野、日暮里、渋谷、目黒などの山手線の駅名も地図上に見つけることができます。しかし、山手線が環状運転をし始めるのは大正14年のことなので、地図上でも山手線の路線は繋がっていません。また市外にあたる新宿や池袋は、発行当時開業していたにも関わらず、地図からはみ出し掲載されていません。
現在の私達が捉える「東京」と、鴎外が生きた明治・大正の「東京」の違いを感じ取ることができます。



