お知らせ
正岡子規筆鴎外宛書簡 明治29年9月2日 森鴎外記念館(津和野)寄託
鴎外と子規との縁は、明治28年5月に日清戦争の戦地で従軍記者として大陸に渡っていた子規が、鴎外を訪問したことから始まります。この書簡は、その翌年、鴎外主宰雑誌「めさまし草」への子規のかかわりを伝えるものです。長兄の看病のため一時帰省した高浜虚子にかわって「めさまし草」と関りを深めた子規は、誤植の指摘、俳句の題目の連絡などを細かに伝えています。
『子規全集』第19巻「書簡二」(昭和53年1月、講談社)未収録で、展覧会初出品のこの書簡の展示は、11月30日までです。お見逃しなく!
※本展では期間限定の資料が多数あります。詳細は展示リストをご参照ください。
会期中の休館日は、11月22日(火)、12月27日(火)~1月4日(水)、23日(月)、24日(火)です。
10月25日(火)は全館休館です。
10月26日(水)より通常通り開館いたします。
特別展「鴎外遺産―直筆資料が伝える心の軌跡」を引き続きお楽しみください。
本日10月22日より、特別展が開幕しました!
文京区立森鴎外記念館(2012~)では、前身の鴎外記念本郷図書館、本郷図書館鴎外記念室と受け継いできた、原稿や書簡、愛用品、初版本など文学的にも歴史的にも貴重な“鴎外遺産”を収集・保存してきました。開館10周年を迎えた本年、鴎外文学最高峰とも称される『渋江抽斎(その四十九、その五十)』の直筆原稿が“鴎外遺産”に加わりました。本展では、この『渋江抽斎』をはじめとする貴重な鴎外直筆原稿を紹介するとともに、近年発見され、森鴎外記念館(津和野)に寄託された鴎外宛書簡の一部を初公開いたします。
森鴎外(1862-1922)の生誕160年・没後100年記念の最終展示です。
会期は2023年1月29日(日)まで。展覧会の最新情報は、記念館HP等でご確認ください。
会期中の休館日は、10月25日(火)、11月22日(火)、12月27日(火)~1月4日(水)、23日(月)、24日(火)です。
10月17日(月)から10月21日(金)は、展示替えのため全館休館いたします。
10月22日(土)からは、特別展 「鷗外遺産~直筆資料が伝える心の軌跡」を開催いたします。
ぜひ、お立ち寄りください。
(左)佐佐木信綱「詩碑除幕式 祝辞」 1954(昭和29)年 文京区蔵
(右)佐佐木信綱書「観潮楼址」門標原稿 1962(昭和37)年 【100056】
現在、当館が建つ観潮楼跡地(鴎外居宅)は、戦後、焼け野原から出発しました。
鴎外の遺族はこの場所にいつか鴎外顕彰の施設を建てることを視野に入れ、跡地を文京区に譲渡し、1954年に鴎外の創作詩『沙羅の木』詩碑を設置、1962年には鴎外記念室を併設した文京区立鴎外記念本郷図書館が開館しました。
鴎外と親交のあった歌人・佐佐木信綱は、この二つの鴎外顕彰事業に携わっています。
『沙羅の木』詩碑の除幕式では祝辞として観潮楼の思い出を朗詠し(写真左、署名のみ信綱自筆)、図書館開館時には観潮楼跡地であることを示す門標「観潮楼址」を揮毫しました(写真右)。
鴎外より10歳年下の信綱は、詩碑除幕式の時は82歳、門標揮毫の時は90歳。
高齢ということもあって手紙などは代筆も多かったようですが、門標では力強い筆致を見せています。
門標「観潮楼址」は現在も薮下通り側の観潮楼正門跡に設置されています。
信綱は今年生誕150年を迎えました。同時開催中のコーナー展示「周年記念を迎えた文学者たち」でも信綱と鴎外の交流をご紹介しています。
コレクション展「鴎外の東京の住まい」の会期も残すところあと一週間です(~10月16日まで)。
ご来館をお待ちしています!