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特別展「観潮楼の逸品」 展示会場から その3

 投稿日時: 2021-05-22 (498 ヒット)

来客用の灰皿 
 
 愛煙家だった鴎外が葉巻をくゆらすその姿は、鴎外の子どもたちや友人たちの回想に繰り返し登場します。この灰皿は来客用として使用されていたもので、小説家・永井荷風も鴎外をたずねて観潮楼を訪れた際、「銀の皿を押出して葉巻をすすめられた」(荷風『日和下駄』)そうです。
 
 裏面には、1853年創業のドイツのテーブルウェアブランド・WMF(ヴェーエムエフ)の刻印があります。本展開催にあたり同社の協力を得て調査した結果、1906年の同社カタログにカードトレイとして掲載されていたことが判明しました。
 
 普段は棚に飾っていたというこの灰皿。鴎外もこのアール・ヌーヴォー調の美しい装飾を気に入っていたのかもしれません。当館は引き続き臨時休館中ですが、再開の折には鴎外が使い、観潮楼を飾ったこの灰皿を是非会場でご覧ください。


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