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展示会場から「鴎外のうた日記」その2
鴎外筆森志げ宛書簡 明治37年5月20日付 森鴎外記念館(津和野)蔵
明治37年3月20日、鴎外は新橋から日露戦争の戦地へと出発しました。22日広島に着き約一ヶ月間滞在、4月21日に宇品港から八幡丸に乗船して日本を発ちます。
この書簡は、宇品出発後に戦地から初めて妻・志げに送られたもので、書中には「戦争の都合で一切書簡を出すことを止められて居た」とあります。志げはこのとき長女・茉莉(当時1歳)を連れて実家の明舟町(現・港区)に身を寄せていました。戦地にあり命の危険を感じる日々を送りながら、「おれは丈夫で居るから少しも案じることはない」と、優しい口調で志げを安心させています。
本展では本書簡以外にも、鴎外が戦地から志げに宛てた書簡を多数展示しています。また志げ宛書簡は、別冊宝島編集部編『文豪たちのラブレター』(宝島社、2018年)や、神楽坂ブックス編『「文豪とアルケミスト」文学全集第二期』(新潮社、2018年)でも取り上げられています。
特別展「鴎外の『うた日記』―詩歌にうたった日々を編む」は、2019年1月14日(月・祝)までの開催です。