お知らせ
書簡「類筆 志げ、茉莉宛」1933(昭和8)年頃
現在開催中のコレクション展「森類―ペンを執った鴎外の末子」は、「第一章 類の生涯」「第二章 ペンを執った類」の二部構成で展開しています。
鴎外没後、15歳となった類は絵画を習い始めます。洋画家・長原孝太郎や藤島武二に師事し、昭和6年から2年あまり、共に絵画を学んでいた次姉・杏奴と共にフランスへ遊学。著名な画家たちも通った、パリの画塾アカデミー・ランソンに通いました。
この書簡は、類が母・志げと長姉・茉莉に宛てたもので、「世界中で一番愛してゐる」というカフェの店名が印字された用箋に書かれています。帰国が迫る頃に書いたとみられ、書中には「みれんがのこる」とあります。パリでの生活は、類にとって生涯忘れることのない輝かしい経験となりました。
現在はエッセーストとして知られる類ですが、類の画業にまつわる資料も展示しておりますので、この機会に是非ご覧ください。
2017年度よりコレクション展ごとに、解説や資料キャプションを収録したミニ展示ガイドを制作しています。現在開催中のコレクション展「生誕110年・没後30年 森類-ペンを執った鴎外の末子」も当館ミュージアムショップにて発売中です!
2022年、森鴎外(1862-1922)は生誕160年・没後100年を迎えます。
次の100年へ「鴎外」を伝えることを願い
文京区立森鴎外記念館ではスローガンを掲げ
「鴎外生誕160年没後100年事業」を展開いたします。
「生誕160年没後100年 鴎外100年の森へ」
スローガンの「森」は、森鴎外の森でもありますが、木々の集まりが森になるように、
陸軍軍医、小説家、翻訳家、詩人、評論家など、鴎外の多彩な才能と多くの功績をイメージしています。
節目の年に、この森をぜひ散策してみましょう。
一人ひとりの鴎外との出会いが、森の新木となり、この先の100年に続いていくのです。
文京区立森鴎外記念館NEWSの最新号36号をアップしました!
巻頭コラムには、森家の縁戚にあたり、今年没後100年を迎える西升子(西周の妻)について、武蔵野大学客員教授の川崎勝氏にご執筆いただきました。
本誌は当館での配布ほか、こちらでもご覧いただけます。
是非ご覧ください!
明日、9月28日(火)は第4火曜日のため、全館休館です。
9月29日(水)より通常通り開館いたします。
コレクション展「生誕110年・没後30年 森類-ペンを執った鴎外の末子」を引き続きお楽しみください。