特別展「鴎外の『うた日記』~詩歌にうたった日々を編む」
観覧料:一般500円(20名以上の団体:400円)
『うた日記』は、日露戦争中に鴎外が戦地で創作した詩歌を、戦後自ら編集し、明治40(1907)年9月に刊行した詩歌集です。一人の作家の一冊の詩歌集としては珍しく、万葉集の古歌から象徴詩まで、創作についてさまざまな試行がみられ、短歌331首、俳句168句、新体詩58篇、訳詩9篇、長歌9首が収録されています。
収録された詩歌は、戦地から家族や知友の人々への手紙に書き送られ、当時の雑誌や新聞に発表されたものもあります。本展では、こうした手紙や雑誌類を展覧し、鴎外が戦地でうたった詩歌を紹介します。また、『うた日記』刊行までの過程や編集に関わった人物、鴎外の詩歌観についても概観します。
広島・宇品港を出発する直前の明治37(1904)年3月に書かれた『第二軍』の歌に始まり、帰国の途に着く明治39(1906)年1月までの詩歌の連なりは、戦野を進む鴎外の足跡と心情を想起させます。戦地でうたい書き連ねた記録を編みながら、鴎外は『うた日記』に何を託したのでしょうか。
詩歌でなければ書けなかった想い―111年前に鴎外が示したものを考えます。
展示資料リストはコチラをご覧ください。
◆関連事業
●講演会「加害者は誰?―戦地の詩「罌粟(けし)、人糞(ひとくそ)」をめぐる謎―」
日時:11月24日(土) 14時~15時30分
講師:大塚美保氏(聖心女子大学教授、森鴎外記念会常任理事)
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●対談「鴎外が『うた日記』に託した想いとは」
日時:12月22日(土) 14時~15時30分
講師:山崎一穎氏(跡見学園女子大学名誉教授、森鴎外記念会顧問)、今野寿美(歌人)
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●ギャラリートーク
展示室にて当館学芸員が展示解説を行います。
10月17日、11月14日、12月12日
申込不要(展示観覧券が必要です)
●中学生向けギャラリートーク
鴎外が戦地から長男・於菟や家族に宛てた手紙を中心に、特別展を紹介します。
当日参加の中学生には、詩歌鉛筆をプレゼント!(お一人様1本)
11月3日(土・祝) 14時~(30分程度)
申込不要(高校生以上の方は、展示観覧券が必要です)